台湾に暮らす留学生には、住むところの選択肢がたくさんあります。
寮を使ってもいいし、外国人中心のシェアハウスを探すこともできますが、自分で借りて住むという選択肢も。
今回は台湾でマンションを借りた際の入居から退去までの全ての流れを、ライターの経験に基づいて実録レポートでお届けします!
引越しを決定するまで・条件
色々な選択肢がある中で、私は自分でマンションを契約して借りることにしました。
国立台湾大学に一年間語学留学することに決めて、最初の頃は台北国際学舎に暮らしていました。
ただ、一月後には国際学舎の生活があまり合わないことがわかってきたのです。
引越しに踏み切った理由は以下のとおり。わがままな理由も入っていますが、生活環境を整えることを最優先にしました。
・お風呂が好きなのでバスタブがある家がいい。かつ、順番待ちを気にせず好きな時間に入りたいし、休みの日や深夜に何時間も入ったりしたい。
・料理が好きなのでキッチンがある家がいい。
・バスに乗るのが怖かったので(これはのちに解決されました)、駅から近い方がいい。
・文章を書いたり勉強したりするので図書館が近いと嬉しい。
・台北国際学舎で暮らしてみてわかったのだが、人の気配が年中あるのが落ち着かない。自分が基本的にだらしがないので、知らないうちに人に迷惑をかけていないかも気になる。
ちなみに、旅に出て数日間ユースホステルのドミトリーに泊まることは好きです。日常を送る基盤が共同生活なのが合わなかったのです。
部屋探し
かくして、私は自分の暮らす場所としてマンションを借りることに踏み切りました。
部屋探しに最初に使ったのは「台北掲示板」と「591」です。
台北掲示板は台北に住んでいる日本人向けのネット掲示板で、イベントの告知や、いらなくなった家具の譲渡なんかも行われています。
残念ながら台北掲示板では条件に合うお家が見つかりませんでしたが、内見に行ったお家の大家さんと仲良くなれたのは収穫でした。
591は台湾最大のお部屋さがしサイト。詳しい使い方はこちらの記事。>台湾で家を探すなら:お部屋探しサイト「591」の使い方
内見に行くまで
住んでいたお家のエントランス
バスタブがあるお家、という条件は思ったより難しくて、バスタブの中国語「浴缸」をキーワードに入れて検索しても思ったように表示されず、他の条件で絞り込んでから一枚一枚写真で確認することになりました。
内見に行きたいお家が見つかったら、表示されている電話番号に電話をかけます。
緊張するので、台湾人の友達に付き添ってもらいました。
591の物件の多くは一年以上の契約を要求してきます。この時点で、私の留学があと10か月しか残っていなかったので、電話の時点で確認する必要がありました。
こちらの条件を了承してもらえたら、約束を取り付けて内見に行きます。
私の場合は三件ほど内見に行って、一番環境が気に入ったところに決定しました。
いよいよ契約!
私が選んだお家は条件と予算の関係で、台北市のお隣の新北市の淡水区のタワーマンションでした。
台湾大学までの通学時間は約一時間。台湾人に話すと「遠い!」と顔をしかめられますが、日本の大学生の通学の感覚なら普通かな、と思って妥協することにしました。
家賃は12500元、これに管理費1000元と水道光熱費が自己負担で乗っかります。
台湾の感覚からすると少し高いかな、と思う家賃ですが、バスタブがあってさらにお風呂から淡水河が見えること、マンション内に図書室やプールやジムがあること、ゴミが24時間出せることなどからそこに決定しました。
高さは7階。
日本だったら、この値段で都心から一時間圏内でこの条件は見つからないな、と思いました。
契約は台北市内のコーヒー屋さんで、仲介の不動産屋さん、大家さん、大家さんの娘さん、私の台湾人の友人2人、私の6人で賑やかに行われました。
契約書にサインを書いて、鍵を受け取ります。
ちなみにマンションの鍵はカードキーで、なんと悠遊卡と一緒になっていたので大変便利でした。
引越し
さて引越しの段になって、国際学舎で一月暮らして少し増えた荷物をどうしようか悩むことになりました。
選択肢としては、
・タクシーで全部運ぶ
・郵便局の宅配便を使う
・スーツケースで何往復かする
など、考えて悩んだのですが、結局知り合いが車を出してくれることになり、とても有り難かったです。
入居〜暮らしている間のこと
共有スペースのソファ
マンションに入居してからは非常に快適でした。一人暮らしをするのも初めてだったので、自分の生活の全てが自分でマネージメントできる快感にどっぷり浸っていました。
一度、お風呂とキッチンの電球が同時に切れてしまったことがありましたが、仲介の不動産屋さんに連絡したらすぐに取り替えに来てくれました。
湯沸かし器が使えなくなってしまった時も、連絡したらすぐに見に来て直してもらえました。(中の電池が切れて、点火できなくなっていたのが問題だった。)
不動産屋さん・大家さんとの連絡はLINEで行っていました。
ちょっとしたトラブルにすごく丁寧に対応してもらえたのは、やや高い物件に決めたことのメリットでもあったと思います。
退去するときのこと
不動産屋さんと、引越しを手伝ってくれた友達
退去時もトラブルもなく非常にスムーズでした。退去する日を決めて、不動産屋さんに連絡を取ると、不動産屋さんが水道局と電気局に行ってその日までの水道光熱費を調べて来てくれて、退去の日に清算してくれます。
ここで一番驚いたのが、家賃二ヶ月分の敷金が全て返ってきたこと。結構な額の台湾元を封筒に入れてポンと渡されて、ちょっとびっくりしました。
その場で鍵を返して、さらりと立ち退きが済んでしまいます。
譲ったり処分したりし損ねた様々なものも、そのまま置いていっていいとのことでした。
まとめ
総じて台湾でマンションを借りてみて言えることは、とても快適だし難しいことはなかったということです。
シェアハウスに住んで仲間たちとわいわい暮らすのも留学生らしくていい経験ですが、私はこのマンション暮らしが異国で完全に一人暮らしした!という自信に繋がったので、とてもよかったと思っています。
自分のしたい生活に合わせて、ぜひ選択肢に入れてみてください。