前半は澎湖海洋地質公園の特色ある奇景を紹介し、その後、馬公から旧称「漁翁島」の西嶼郷に足を移し、西嶼郷の特色ある名所を見てみましょう
澎湖西嶼池西岩瀑
澎湖国家風景区管理処より
古跡×地景×文化 澎湖西嶼の多くの風情を一度に体験
澎湖の一市五郷は、馬公市と西嶼郷、望安郷、七美郷、白沙郷、湖西郷で成り立ち、その中でも名勝古跡は西嶼郷に集中しています。西嶼郷は初期の台湾において最も重要な軍事要塞であり、多彩な文化景観、田園風景、伝統集落と砦や塹壕をつなげました。国家一級の古跡である西台古堡も、清が占領した時代に建てられた東台古堡も、過去の防御砲台から現在の重要文化拠点へと発展しました。
軍事古跡と地質景観だけでなく、西嶼の文化様相も遜色ありません！澎湖の民間信仰を象徴し、邪悪さを払うための精神的な標識である「石敢當」；澎湖で材料を集め、北東からの季節風を防ぎ、農作物を保護するための「菜宅」；干満潮の原理を応用して作った伝統的な網漁法である「石滬」、台湾に現存する最古の石碑「沈有容諭退紅毛番偉麻郎等」の碑など。豊富な特色あるローカル文化は、どれも西嶼郷を景色鑑賞、休息、文化探索、そして屋外教育に絶好な場所とします。
澎湖国家風景区管理処所長の許宗民さんは、「西嶼は東台軍事史跡団地にあるボランティアガイドサービス以外に、今後の目標として、澎湖海洋地質公園センターと東・西台古堡を基盤に、澎湖に現存する、最も無傷な清朝軍事遺跡地にダイナミックな科学技術体験と照明劇場を造成し、科学技術と伝統施設の整備を通じて、歴史的視野と話を再現し、観光の新たな価値を創造し、強化することが期待できる」と話していました。
小門嶼の代表的な地質風景である鯨魚洞
西嶼郷の北側に位置する小門嶼は、多様で壮観な地質地形を有しています。訪れてみると、殻灰岩や鉄質石、英砂岩に砂泥岩、まっすぐにそびえ立つ柱状玄武岩、また、玉ねぎ状に風化した球状風化や海食台が見られます。
小門嶼を代表する地質風景-鯨魚洞
澎湖国家風景区管理処より
このほかにも、有名な海食アーチ「鯨魚洞」も小門嶼に位置しています。長い時間の海食作用がクジラのような巨大な玄武岩アーチをつくりだしたのです。2003年には世界遺産に登録されうる場所として選ばれ、また、「鯨魚洞地質公園」を小門嶼を代表するような場所にすることができると期待されています。青い空と広い海の間に佇む姿が、美しい波の音と調和しているのを見ると、心は常に癒されます!
西島小門島の海食アーチ鯨魚洞、海食台、大菓葉玄武岩、池西岩瀑など世界的に有名な地質景観はどれも、人を感嘆させるほど壮大で、澎湖の天然な宝を一望に収めることができます!
ジュラ紀へ！「小門地質探索館」は2.0アップグレードし、さらに素晴らしいものに
小門地質探索館
2001年、彭湖国家風景区管理処は「資源教育」と「開発建設」のバランスを評価する前提で、小門嶼レジャースポットの入口に「小門地質館」を造成しました。バリアフリー空間の設計の下、8つの展示区域に分けて、彭湖特有の地質地形、海洋生態及び標本を展示し、彭湖の地質年代、地形、鉱岩などを紹介していました。館内案内サービスを提供し、さまざまな岩に直接触れられる機会をつくることで、来場者のニーズを満たすとともに、環境教育の理念を伝えていくことにも配慮しました。
2020年末、小門嶼におけるレジャーの中身と深さを充実させ、観光旅行の価値を高めるために、「小門地質館」はアップグレードし、「小門地質探索館」に改称しました。国際的に有名なグラミー賞審査委員である蕭青陽先生が考案したデザインで、「博物館の新しい観衆、新しい視野」という概念をもち、体験学習の観点から、創意工夫を凝らした面白みのある交流空間へと仕上がりました。
海底火山が爆発する溶岩の冒険に身を置き、堆積岩中の動植物の化石に触れ、生きてるような恐竜模型のリアルさを感じるなど、全てが探索館の注目に値する体験です。自然景観と海洋生活文化、地景芸術を融合して地球の海底から陸地までの地質進化とジュラシック時代の動植物生態を再現しています。今と昔が絡み合った時空感を創造し、空想科学的で面白い方法から、来場者に地質と生態進化の知識を味わわせます。
小門地質探索館恐竜化石スペース
澎湖国家風景区管理処より
360度動画『看見澎湖（澎湖が見える）』の中には、彭湖の地質的な縮図、小門村の伝統的な文化を含む、百個をこえる島の風景が収録されており、壮麗な彭湖の地質や生態の数々に、細胞一つ一つが震えます。
「小門地質探索館」は奇異で幻想的な想像空間をつくりだし、「探索」がもつ意味を人々に伝え、彭湖で最も人気なレジャー拠点の一つに変身し、国際的に注目されうる場所へとアップグレードしました；湖湖諸島の緯度経度と世界各地の重要な地質岩石が記録された触れる標本ブースは、触覚から世界の地質と繋がり、世界の地質を体験することを可能にするのです！
作者：Pobbi Wang
出典：
