台湾・台南の風情を香水に閉じ込めた『P.Seven茶香水-府城香』、日本先行販売スタート!

インタビュー

台湾・台南の香りを閉じ込めた香水が誕生?!
世界初の台湾茶香水ブランド『P.Seven茶香水』の新作「府城香」が、2025年3月5日(水)〜3月25日(火)まで、「伊勢丹新宿店 本館1階イセタンビューティーコスメティックス/フレグランス」にて先行販売決定!

世界中で愛される台湾茶香水ブランド『P.Seven茶香水』(誠品生活日本橋店)

『P.Seven茶香水』の新作「府城香」のフレグランス発表会が、2025年2月28日に誠品生活日本橋にて行われました。
台湾より来日した創業者の潘雨晴さん(以下、パンさん)に「府城香」誕生の秘話を伺うことができたので、そのお話とともに、新作「府城香」の特徴を紹介します!

『P.Seven茶香水』創業者の潘雨晴さんの奥深~いお話が聴けました♪

世界で愛される台湾発の茶香水ブランド

これまでに、台湾の玄関口である桃園空港をはじめ、スターラックス航空の機内や台北動物園など、さまざまな企業とタイアップし、目には見えない文化や環境を〝香り〟として表現してきた『P.Seven茶香水』。

2022年には、香水業界で権威ある国際大会「アート・アンド・オルファクション・アワード2022」のインディペンデント部門でグランプリを受賞。その香りは世界からも高く評価され、台湾発の茶香水ブランドとして広く愛されています。

「台南の香り」と聞いて、何を思い浮かべますか?

府城300年の歴史を記念して生まれた「府城香」

このたび発表された新作「府城香」は、『P.Seven茶香水』と台南市文化資産管理処がコラボレーションし、台南の文化を象徴する寺院や古い街並み、人々の暮らしから着想を得て誕生した香水です。

「府城(ふじょう)」とは、台南市の旧市街地部の旧称であり、約300年の歴史を誇る街(※)。その長い歴史と豊かな文化を讃え、300年の歩みに思いを馳せながら開発がスタートしました。

台南の街を歩いたことがある人なら、一度は感じたことがあるかもしれません。歴史ある寺院や昔ながらの建物が立ち並ぶ街並みには、どこか懐かしく温もりがあり、路地裏に足を踏み入れると、まるで時代を超えた物語が静かに語りかけてくるような感覚に包まれます。
しかし、その目には見えない台南の趣や歴史、空気を香りとして表現するのは決して容易なことではありません。

かいだ瞬間に「台南」へトリップ! その香りの正体とは……?

キーワードは「線香」「紅茶」「砂糖」「スパイス」「ハーブ」

では、実際にどのような素材を使って「府城」の香りを表現したのでしょうか?

キーワードとなるのは「線香」「紅茶」「砂糖」「スパイス」「ハーブ」だと言います。
台南の寺院に漂う「線香」、かつて貿易の港として栄えた時代に盛んに取引されていた「紅茶」や「砂糖」、そして古い街並みに薫る「スパイス」や「ハーブ」。これらに加え、日常に溶け込む草木や煙など、数十種類もの香りを繊細に調合し、「府城香」として表現しました。

これらの香りの要素が融合することで、台南独特の雰囲気を再現し、その香りをかぐと、まるで歴史ある台南の街を歩いているかのような感覚を体験することができます。

台湾が好きな人に一度はかいでほしい……!!!

時間の経過により変わる香り

また、その香りは時間とともに変化するというおもしろいお話もありました。
『P.Seven茶香水』では、その香りを3つの段階、トップノート、ミドルノート、ラストノートに分けて表現しています。これらの順番にも強いこだわりがあり、私たちの想像を超えた緻密な計算によって開発が進められているようです。

◆かいだ瞬間に香るトップノート
「府城香」のトップノートは、線香、乳香、クローブが織り成す神秘的で心を落ち着ける香りです。線香の香りが心を静め、乳香の穏やかで澄んだ香りが空間を清らかにし、クローブは全体に歴史的な深みと優雅さを加えます。この香りが広がると、まるで台南の古い寺院の中に身を置いているかのような静寂が心を包み込む感覚に浸ります。

◆その後に追ってくるミドルノート
サンダルウッド、パチョリ、シナモンが織りなすミドルノートは、深みのある豊かな香りを生み出します。サンダルウッドの温かさと安定感、パチョリの独特で深みのある香り、シナモンのほのかな甘さが見事に調和し、まるで台南の武廟の奥殿や法華寺の庭園を散策しているような感覚を呼び覚まします。

◆さいごに感じるラストノート
ヨモギ、ガイアックウッド、バーチタールが組み合わさり、深みと癒しをもたらすラストノートへと導きます。ヨモギの爽やかな香りとガイアックウッドの癒しの香りが重なり、全体に落ち着いた温かみを感じさせます。さらに、バーチタールのスモーキーな香りが、台南に息づく伝統工芸や悠久の歴史をそっと呼び起こします。

人知を超えた情熱と感性を持つパンさん(右)にインタビュー!

一年かけて生まれた唯一無二の香り

パンさんのお話によると、この香りの開発には約半年の時間がかかり、発表までには約一年を費やしたそうです。その中でも、一番力を入れ、時間をかけたのは「府城の歴史を研究すること」だと言います。府城を香りで表現するにあたり、台南の歴史を深く理解するために、実際に足を運び、お寺や古い街並みを歩き、地元の匂いを自分自身の鼻で感じ取りながら、「府城らしさとは何か」「府城を思い起こさせる香りには、府城のどんな要素を取り入れるべきか」をずっと考え続けたのだそうです。

街を訪れる前に、府城にまつわるいくつかのキーワードを思い描き、その地に足を運び研究を重ねたそうですが、実際に訪れてみると、行く前と後ではその印象がまるで違ったとのことです。現地で意識をして匂いをかぐことで、府城の歴史をさらに深く感じ、その歴史の香りをよりリアルに捉えることができたそうです。

ちなみに、台湾でも「府城香」は買えますか? と聞いたところ、「日本が先行発売で、かつ、台湾では香水ではなく、アロマミストとして販売されるため、『府城の香水』が買えるのは日本だけ」とのことです!

子どもの頃から匂いに敏感で、目にするあらゆるモノを手に取り嗅いでいたという才能を持つパンさん。その生まれながらの才能と豊富な経験を活かし、理想の香りを生み出すためにたゆまぬ努力を続けるパンさんから人知を超えた貴重なお話を聴くことができました。

さいごに、日本の方へむけてパンさんよりメッセージをいただきました。

「『P.Seven茶香水』を応援してくださり、本当にありがとうございます。『P.Seven茶香水』は、今後も台湾の文化をみなさんに知っていただくために、様々な〝香り〟を開発していきたいと考えています。新作の『府城香』では、この〝香り〟を通して台南の奥深き文化や歴史を多くの日本人の方に体験していただけると嬉しいです」(『P.Seven茶香水』・潘雨晴)

生活の中で〝香り〟を意識する瞬間はありますか?

私たちは日常生活の中で、目や耳から入る情報にどうしても意識が向きがちです。しかし、香りについてはあまり意識せずに過ごしていることが多いかもしれません。実際、香りは記憶を呼び起こす重要な要素であり、嗅覚は視覚や聴覚以上に、感情や記憶にダイレクトに作用するとも言われているそうです。
パンさんのお話は非常に興味深く、目には見えないけれど確かに存在する〝香り〟というものについて、改めて深く考えさせられる時間でした。

誠品生活日本橋のお店で、ぜひ香りを体験してみてください♪

今回は台南をテーマにした香りが香水として販売されますが、実は『P.Seven茶香水』では、「夢遊」シリーズとして、「淡水」「大稻埕(迪化街)」「日月潭」「阿里山」「陽明山」「富里」など、台湾各地の香りを生み出しています。
美麗(メイリー)!台湾の通販サイトでも販売中!

まるでどこでもドアを開けたかのように、その香りをかいだ瞬間、香りがあなたを大好きな台湾へと連れて行ってくれるでしょう。今後も新たなエリアの香りの展開が予定されているとのことなので、どの場所が香りとなって登場するのか楽しみです。

また、誠品生活日本橋の常設店舗では、その香りを実際に嗅いで楽しむことができます。ぜひ機会があれば、足を運んでみてくださいね!

▶最新情報は『P.Seven茶香水』の公式アカウントをご覧ください。



(※)「府城」は、現在の台南市の旧市街を指す名称で、清朝時代に行政機関が設置されました。1723年に「台南府」が設立されたことから、台南は行政・政治の中心として栄えました。この時期を基準にして、府城には300年の歴史があると言われています。

一方で、「台南市」は台湾で最も歴史のある都市の一つで、400年近い歴史を誇ります。台南は、オランダ統治時代(1624年~1662年)に始まり、その後清朝、そして日本統治時代を経て現在に至ります。


記事執筆:加賀ま波 (MAHA)

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筆者プロフィール

加賀ま波(MAHA)
台湾大好きライター│ハンドメイド作家
著書に『台湾を自動車で巡る。台湾レンタカー利用完全ガイド』(なりなれ社/KKday・budget協賛)、『慢慢來 あの日の台湾210days』(想創台湾)がある。

2011年、はじめての台湾旅行中に東日本大震災が発生。台湾から見た日本の情景と、自分自身の台湾への無知さとの乖離に違和感を感じ「台湾をもっと知りたい」と思うようになる。同年、嘉義県大林のボランティア活動に参加し、台湾人の温かいおもてなしとキテレツな文化に触れ、帰国後もずっと台湾のことが頭から離れなくなる。その後も渡台を繰り返し、2021年のコロナ禍にワーキングホリデーと留学の夢を叶える。

現在は、美麗(メイリー)!台湾の専属ライターとして、取材執筆、SNS運営、イベント運営などを担当。個人の活動では「想創Taiwan」というブランドを展開、原住民レースなどでオリジナル雑貨を創作し日本各地の台湾関連イベントで販売中。

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